情報機器を廃棄や譲渡するときは,個人情報や機密情報を含んだ状態のままにしないよう注意してください。情報漏洩につながる危険性があります。

オペレーティングシステムによる通常のファイル削除では,外部記憶装置(HDD, SSD)にデータが残存する場合があります。データを完全に消去するには,記憶領域全体にランダムなデータを上書きする方法が有効です。

ハードディスクなどの磁性体を用いた記憶媒体については,3回以上繰り返すとよいと言われています。

SSD や USBメモリなどのフラッシュメモリについては,1回のデータ上書きが有効ですが, 断片化したデータが残る可能性があります。とくに機密性の高いデータを扱う場合は,記憶媒体の物理的な粉砕を検討してください。

また,記憶領域全体を暗号化(ボリューム暗号化)することで,盗難や紛失の場合にも情報漏洩のリスクを低減できます。

Windows PC の場合

一般的な PC に関しては,Windows 標準の機能を利用する方法があります。

Windows 8.1 以降では,

また, CIPHER コマンドを使う方法もあります。ファイルの削除(ゴミ箱に入れる → ゴミ箱を空にする)をおこなった後に CIPHER /W:D: コマンドを実行すれば, ディスクから完全に消去されます。 (ユーザデータが D: ドライブに設定されていることを前提としています。お使いの PCの設定をご確認ください。)

機密情報が一時ファイルとして保存されている場合があります。C:\Windows\Temp などに保存されているファイルも削除した上で,CIPHER /W:C: を実行していただくとよりよいかもしれません。一時ファイルの削除については,以下のページをご参照ください:http://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=007498

Mac の場合

付属のソフトウェア「ディスクユーティリティ」を使って消去することが可能です。対象が起動ディスクの場合は,起動時に「macOS 復旧」ユーティリティウィンドウから実行する必要があります。

また,その他にも各種サービスからのサインアウト(連携の解除)が必要となる場合があります。詳細は「Mac を売却、譲渡、下取りに出す前にやっておくべきこと」のページを参照してください。

PC が起動できない場合

PC が故障等により起動できない場合は,上記の方法ではデータを消去できません。外部記憶装置(HDD, SSD)が PC から取り外せる場合は,他の PC や専用の装置に接続することによって消去する方法があります。詳細は人間科学研究科 サイバーメディア室までお問い合わせください。

(学内向け情報)情報推進部にて HDD,SSD,USBメモリの物理的破壊およびデータ消去ツールが提供されています。詳細は「パソコン・USBメモリの物理破壊及びデータ消去」をご確認ください。